キャッシング枠・現金化
あんまり意識した事がない人もいるかもしれませんが、クレジットカードはやり方によっては現金を手に入れる事ができます。
これをクレジットカードの現金化と呼びますが、下手すれば逮捕されちゃう可能性もあるのでやっちゃいけないタブーなんです。
とは言っても、なぜダメなのか分からなければ納得しませんよね。その理由を追求していきたいと思います。
現金化がダメ!とそもそもカードの利用規約に書かれている
なぜクレジットカードの現金化がダメなのかと問われると、それはクレジットカードの現金化はダメだとカードの利用規約に書かれているからです。
例えばライフカードの場合、規約の第15条「脱会並びにカードの使用停止と返却」には「現金目的を主としたカード利用等」と書いてあります。カードを現金化してはいけないというのが分かりますよね。
なぜクレジットカードの現金化がダメなのかと聞かれると、クレジットカード会社の利用規約に反するからです。
ん???しかし、それだけだとなぜ現金化が利用規約に反するのかとハテナが消えないですよね。もっと詳しく突っ込むと、クレジットカードの現金化は結果的に損をしているからです。
例えば、クレジットカードで商品券を購入して金券ショップに売った場合、金券ショップで手数料として2%~10%ほど手数料が取られてしまいます。
それを繰り返していくと、結局は手数料がかさんで損をする事になります。そして、金券を売った金額で借金の返済に当てると、借金は返済したけど手数料を取り返すためにまた現金化をして…と借金のスパイラルになります。
クレジットカード協会でも現金化はダメだと警告していて、現金化を誘う業者があっても誘いに乗らないように注意してと呼び掛けています。
法律から見たカードの現金化は刑法にもなる
クレジットカードの現金化は、クレジットカード会社からカードの利用停止になるだけではありません。
刑罰の対象になる可能性も出てきます。刑罰の名前は、詐欺罪と横領罪です。
詐欺罪は、クレジットカード会社がダメだと禁止している現金化を内緒にして行っているため、カード会社を騙したとして詐欺罪になります。懲役10年以下の刑です。
横領罪はちょっと複雑です。クレジットカードとは、利用者の代わりに代金を払います。
そして、引き落とし日になったら代金を利用者の口座から払ってもらいます。つまり、クレジットカードで金券を購入して得た代金は、引き落とし日までクレジットカード会社の物という意味です。
そのクレジットカード会社の金券を売ってしまうんだから、横領になってしまうのです。横領罪は懲役5年です。
急な出費で困っている…となった時にクレジットカードの現金化ならば即日でお金が手に入りますが、それがきっかけで警察のお世話になったら…。家庭崩壊や職場の解雇にもつながり得るので、現金化は絶対に辞めた方がいいんです。
それでもやる人がいる理由は現金化は借金に対する規制の対象外だから
クレジットカードの現金化はカードの利用停止や脱会につながり、かつ刑罰のリスクもあるのになぜ現金化をする人が絶えないのか?ちょっと疑問になりませんか?それには理由があるんです。
現金化がダメだと分かってはいても、急な出費やお金に困った事実はどうにかしなきゃいけない現実ですよね。じゃあキャッシングやカードローンを利用すればいいじゃん!って普通なら考えます。
しかし、キャッシングもカードローンも借りれる限度額があるのです。総量規制と言いまして、年収の3分の1以上は借り入れができない事になっています。
年収が300万円ならば、100万円までの借金です。もしキャッシングやカードローンですでに年収の3分の1を借りていた場合は借金はできません。(銀行系ローンは借り入れ可能)また、債務整理などでブラックリストに名前が載っていたり載った事があると、キャッシングやカードローンは審査が通りにくくやります。借りにくいから、現金化に走ってしまうんですよね。
年収の3分の1以上を借りている、ブラックリストに載っている人が現金化に走ったら、先はどうなるか想像がつきますよね。今の借金が返済できないのに現金化で手数料が損をして、自分の首を絞めてしまいやすくなります。自転車操業になってしまい、困るのは自分です。
クレジットカード協会のホームページでも、現金化は自分が困るからやめましょうというような事が書かれています。全くその通りで、現金化で損をするのは自分なんです。だからダメなのです。
現金化を勧める悪徳業者は商品を買わせる
クレジットカードで金券を買って金券ショップに行くだけが現金化の方法ではありません。クレジットカード協会が言うように、現金化を誘う業者はいます。手口は自社商品を買わせる型です。
- 悪徳業者が所有している価値がない商品を買わせる
- すぐに業者に返品させて、手数料だけ負担すれば現金を渡すと言われる
- 商品を返品し、現金を得る
- 後日、クレジットカード会社から悪徳業者が提示した金額よりも多額の請求がくる
これが悪徳業者の手口です。業者が所有するCD-ROMなど全く価値がない物を業者から買わせ、それを業者に返品する事でキャッシュバックの現金が得られます。
例えば、30万円で業者からお皿を買ったとします。手数料の1万円だけ業者に払い、残りの29万円は現金で手に入ります。
しかし、実際に業者から引き落とされた金額は50万円で、カードの請求が届いた時に騙されたと知ります。
これがクレジットカードの現金化で行われる悪徳業者の手口です。騙されたと分かった時は遅いですし、クレジットカードの現金化をしたとカード会社が分かるとカードの利用停止にもなるので、泣き寝入りするしかありません。
クレジットカード現金化まとめ
クレジットカードを現金化するのがダメな理由をまとめると、以下の通りです。
- クレジットカード会社の利用規約で禁止されている
- 刑罰の対象にもなり得る
- 借金に首が回らなくなるのは自分
この3つが理由です。急な出費で困ったとしても、現金化は絶対にダメです。トラブルになりやすいので、悪徳業者だけには気をつけましょう。